HOT WHEELSから「P-911」1975年のキャスト、1980年のモデルです。
オリジナルは1975年式の2代目911、930型です。
個人的に、HOT WHEELSの911シリーズ全車種の中で一番好きなモデルです。
ファーストエディションでは"PORSCHE CARRERA"というキャスト名でリアに"PORSCHE"の表記があったものの、大人の事情により"P-911"と改名され、リア面の"PORSCHE"表記も消されてしまった歴史のあるキャスト。たぶん"PORSCHE"の商標関係でしくじって、問題になったのではないかと思われます。勝手な想像ですが、1970年の"PORSCHE 917"の時は勝手にリリースして、そのままの流れで911をリリースしたらバレて差し止めをくらったみたいな(同時期に"PORSCHE 917"のキャストも"P-917"に改変されているので…)。
そして今回のモデル、明らかにMARTINIカラーのストライプが入っているにもかかわらずMARTINIの表記も一切ないので、たぶんMARTINIの商標も取らずにリリースされたのであろうことが容易に想像でき、いまや大企業となったMATTELでは絶対ありえないようなグレーゾーンなモデルと考えたら、そういう点でもたまらなく魅力的に感じてしまいます。
ボディカラーはホワイト、ウインドウは磨りガラスの様なスモークで、内装はブラックです。
ヘッドライトのレンズは、たぶん当時の技術レベル的に丸く成形できていないのでしょう。なんとなく、その当時の努力が垣間見えて味わい深いです。
ボンネットからルーフ/リアにかけて、太めのMARTINIストライプが入り、ボンネットには大きく"turbo"の表記とゼッケンの"6"のタンポ。PORSCHEにMARTINIの組合せ、無敵です。
サイドにもMARTINIストライプがガッツリ入っています。その脇には、上から"MATTEL"ロゴ・"Shell"・"BELL"ロゴ・"DUNLOP"ロゴと、各種デカールが並びます。
"HOT WHEELS"ロゴが入っておらず、"MATTEL"ロゴというところがなんとなく珍しく、ちょっと嬉しかったり。
ホイールは、当時のベーシックホイール。もう一色、ゴールドの6穴のバリエーションもありますが、ぜひとも揃えて並べたいところです(あと、あわよくばさらにもう一台入手して、レッドラインに交換したり…)。
ファーストエディションでは、両脇のテールライトの間にPORSCHEのエンボス文字が入っていたものの、削り取られてフラットになっています。
とまぁ、好みのカラーリングにシンプルかつ大味なデザイン、そしてなんとなく製造時の背景を感じることの出来る、いかにも当時のHOT WHEELSらしさがふんだんに詰まった魅力的なモデルです。
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